植物園でアカコッコ |
タネコマポイントを後にして植物園を目指すが、看板通りに行ったら昨日よりずっと立派な入り口に到着した。どうやらこちらがメインゲートらしい。駐車場に車を止めると今日も八丈富士が存在感を放っていた。 八丈島特有の土壌なのか、溶岩みたいな赤い土でできたアプローチを歩いてゆくとビジターセンター発見。こんな所にあったのか。ここは後で寄る事にして先に進む。植物園での狙いはアカコッコだ。 植物園の奥のほうは照葉樹が生い茂る臨床に溶岩がゴロゴロし、そこにオオタニワタリが繁茂するという、まるで八丈島に原生している植生のような、自然な感じのいい森が広がっていた。しかしタネコマやイイジマムシクイの声が聞こえてこないのはやはり町中のせいだろうか。 標識を見ると「バードサンクチュアリー」と言うのがあったのでそちらの方に向かってみる事にする。すると木立の中から「キョロン ジ〜」が聞こえてきた。声を頼りに姿を探すと道路際の木に止まるアカコッコ発見!よっしゃ、近いぞ! 慎重に動いてポジションを決めていると向こうから犬の散歩をしているおじさんがやってきた!やばい、万事休すだ・・・ しかしおじさんはこちらに気づいて立ち止まってくれた。ありがとうございますっ!と心の中で感謝しつつシャッターを切る。少々逆光ではあるけどさっきより近くで撮れたぞ。首と胴体の境がさっきの奴ほどはっきりしないが若鳥なのかな? とにかくこれで植物園に来た目標は達成されたようなもの、一安心だ。 と期待感をもちつつ先に進むが目的地のバードサンクチュアリーは一向に現れない。 だんだん近くなってくるアカコッコの声に誘われて進んでいくと、またもや植物園を横断してしまいビジターセンターの脇に出た。アカコッコが囀っているのはここの前の木のようだ。よく見ると木の梢近くに鳥の姿が見えた。ファインダーに入れてみるとやっぱりアカコッコだ。なんともいい声で囀っているなあ・・・ それを撮影していると、ビジターセンターの前で植木に水をやっていたお兄さんが話しかけてきた。 さらにこの季節は「ツィ〜」と言う声だけだと冬鳥のアカハラ、シロハラの居残り組みと渡り途中のマミチャまで入り乱れてどれがどれだか良くわからないらしい。ただし、こんな風に囀っているのはアカコッコだけだそうだ。 ついでにタネコマとか、今回まだ見ていないモスケミソサザイ、オーストンヤマガラが撮りたいのですが、と尋ねると、館内に案内され、地図を持ってきて良さそうな林道を色々親切に教えてくれた。それじゃ明日はそっちを攻めてみるかな。 何か面白い鳥がいたら教えてくださいね〜との声に見送られ、教えてもらったアカコッコポイントへ向かう。 今まで歩いていたメインロードからわき道に逸れると、路面はコケに覆われ山奥を歩いているような雰囲気になる。 そんな環境で期待も膨らむが、所々で「ツィ〜」という大型ツグミの地鳴きが聞こえ、森の奥に動く影も見えるものの、その姿をしっかり捉えることはできない。 しばらくいくと観察小屋に到着。ここがバードサンクチュアリなんだろうな。でも何にもいなそう・・・ 試しに観察窓を覗くとその先には葦に覆われた小さな池があったがやっぱり何にもいなかった。 こういうとこでいい思いをしたためしがないけど、お役所はもうちょっと効果的な立地とか調査しないんだろうかねえ。 時間もないのでここはこれでおしまいにして、再びアカコッコポイントを目指す。 結局たどり着いたのは昨日のキョンがいる芝生の辺り。さっきのレンジャーさんに聞いた話を総合するとここらへんだよな。と思ったら、確かに「ツィ〜」がそこここで聞こえてくる。ただ近づこうとするとすぐにこちらに気づいて飛んでしまうので撮影までには至らない。一度逆光気味で地面に降りたのを撮影できたが、これはなんだかマミチャっぽいな。 結局ここでは散々飛ばれた挙句、まともなのは撮れずに時間切れ。そろそろ帰らないとと思い、森の中のわき道を通って駐車場に向かう。とその途中、木の上に大型の茶色い鳥が止まっているのを見つけた。最初猛禽かと思ったが、この感じ、もしかしてさっき聞いたミゾゴイか!? なんとか証拠写真だけでも撮ろうとカメラを構えたとたん飛ばれてしまい、その後あとを追って森の中を彷徨ったものの、この日は結局見失ってしまった。 ミゾゴイのおかげでもう9時半、30分の遅刻だぞ。急いで戻らないと〜〜 |