八丈島南部一周
 車に乗ると一気に山を下り、めざすは昨日ラストオーダーが終わってしまっていたアシタバ蕎麦の店!今日は間に合いますように・・・しかしいざ下ってみるとずいぶん急な坂だなあ。こんなボロ車でよく登ってこれたもんだ。

 途中何回か細長い小型の哺乳類が道路を横切るのを見かけたが野生化しているイタチかなあ?いずれもあっという間に藪の中に逃げ込んでしまい撮影は失敗。正体を見極める事が出来なかった。

 そんな遭遇がありながらもなんとか2時前にギリギリセーフで店に到着!

 メニューを見ると明日葉蕎麦の店だから当然ではあるが、麺類は蕎麦もうどんも全部明日葉入り。
 ここで注文したのはもちろん天ザル。昨日から食べたかったからねえ。麺は明日葉入りで緑色かがっているが、明日葉の味はよーく気をつけないとよくわからない。まあその方がありがたかったりするのだが(^^;

 ヤマノボリの後で喉もカラカラ、本当はビールを飲みたいけど、この後北部の温泉まで行かなきゃならないのでここはぐっと我慢だ。

 一方たいきとひーこは天ぷらもりうどんを選んだ。

 一口味見をさせてもらったが、こっちの方が明日葉のツンとした香りが強い。僕はあまり好きじゃなかったな。 
たいきはそんな事お構いなしに貪り食べていた。味分かってんだろうなあ?まあ好きならいいんだけど・・・

 ともあれ蕎麦は美味しかった〜。お腹いっぱいになったあとは宿に戻って一休み。こういうとき連泊だと助かるねえ。

 そして午後遅くなってから南部一周ドライブに出発!目的地は見晴らしの湯という温泉だ。北部はその中心に三原山がそびえている、三原山は一方の八丈富士と比べると出来たのがずっと古いそうで、それゆえ原生林が発達しているんだそうだ。そういやさっきの八丈富士にはあまり深い森はなかったもんなあ。

 その原生林に、レンジャーのお兄さんが教えてくれたもう一本の林道がある。ひーこたちが温泉に入ってる間、僕はその林道を攻めてみようという計画なのだ。

 町を抜けるとすぐに見晴らしのいい高架線がつながる北部の周遊道路が現れた。お金かかってそうだなあ。

 綺麗に舗装され、軽く曲がりくねった快適な道路の向こうには荒々しく切り立った山がそびえている。
車も少なくとっても気分のいい道だ。

 運転はひーこに任せて僕はじっくりと風景を眺めさせてもらおう。山肌はこちらもモリモリとした常緑照葉樹におおわれていた。今朝はあの山腹辺りを走っていてたのかな?

しばらく行くと「黒砂砂丘」と言う看板を見つけた。面白そうなので入ってみよう。

 わき道に入るとすぐに舗装は途切れ、かなり荒れた砂利道になった。そこらじゅう穴だらけで車はボンボン跳ねる。
しかしそこはひーこさん、そんなのお構いなしにガンガン飛ばしていくのでちょっと心配になってくる。

 そのうち道はどんどん細くなってゆき、両側は草が車体にすっている。傾斜もどんどんきつくなってきた。、道に迷った感じもしてきたぞ・・・

 そしてついに車はスタック。砂利のたまりと急斜面のせいでタイヤが空回りして前に進まなくなってしまったのだ。ひーこはガンガンアクセルを吹かしまくるが、タイヤからは煙があがり焦げ臭くなってきた。

 たいきと二人、もうやめとてくれ〜とひーこに懇願してアクセルから足を離してもらい、黒砂砂丘は諦めて戻る事にした。Uターンできる所までバックで200mほど戻ったのはさすがひーこさん。

 普通に走れる状態になってホッとすると、木の間から見える谷あいにこいのぼりがたくさん並んでいるのが見えた。そういえば今日はこどもの日だったなあ。

 周回道路に戻ると再び北を目指して走りだす。僕は窓を開けてタネコマが鳴いていないかチェック。

 すると「安川ほたるの里」の看板のところでヒンカラが聞こえてきた。

 おあつらえ向きに路肩に駐車スペースがあり、その先はちょっとした公園になっているようなので車を止めてもらう。なんせこれから君達には温泉が待ってるんだからちょっと位付き合ってもらってもいいだろう?

 さあ、タネコマに会えるかな?とワクワクしながら車を降り三脚にロクヨンをセット。公園の入り口を探すとガードレールの切れ目の所に階段が見えた。他にそれらしい所もないのでここがその入り口のようだが1mほど先はもうぼうぼうの草に覆われとっても入っていけそうもない。タネコマの声も聞こえなくなっちゃったし、今日の所はやめておくか。とあっさり諦める。マムシでもでたらいやだしねえ
 

  再び車に乗り込み温泉目指してドライブを楽しんでいると、何とかの展望台と言う看板が目に入った。ひーこがすかさず車を駐車場に乗り入れると、犬の散歩をしていたおじいさんが「こっちに停めなさい。日陰だから暑くならないよ」と誘導してくれた。

 車を降りてお礼を言うと、おじいさんはここの展望台の管理人みたいな事をしている人だった。話によるとこの展望台はおじいさんのお兄さんが山を削って作ったのだそうだ。そのお兄さんはすばらしい人だったのだがもう死んでしまった、残念だ、と言っていた。さらに昔はイルカが一杯いたこと、息子さんが牧場で働いている事、この展望台昔は有料だったがいまは無料で開放している事などいろいろ話は尽きないようだが、折角なので展望台を見させていただくことにする。

 駐車場からちょっと歩いた所にその展望台があった。登ってみると確かにいい景色だ。

 はるか眼下の港の先はサーフィンのいいポイントになっているそうで、波間に浮かぶサーファーと路駐している車の列が目に付く。

 今回向かう予定の見晴らしの湯のすぐそばにある八丈島灯台がもうすぐそこに見えた。なんだかあっという間に着いてしまったなあ。

 この感じならまだ十分日差しは残っていそうだ。とっとと二人を温泉に送り届けて林道に行かなくちゃ!

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