みんなが温泉行ってる隙に
 展望台を出るとほんの5分ほどで目的の温泉のある末吉集落に到着、見晴らしの湯の看板もあった。看板に従い周回道路を逸れると5分ほどで目的地に到着。

 それじゃ1時間半後に迎えに来るからね!と二人を下ろし、一路林道を目指す。

 もらった地図によると32番の看板のところに林道の入り口があるらしい。これなら道に迷う心配はないと思い、くねくねとカーブが続くようになった島の東岸の峠道を一刻も早く林道に入るためハイペースで飛ばす。しかしこの車ステアリングが重いよな。今気づいたけど、思い起こすとUターンとかするときもかなりしんどかった気がする。もしかしてパワステじゃないのかな?それともぶっ壊れているのだろうか・・・

 やがて目的の番号の看板を見つけた。地図ではここから山側に向かって林道が伸びているはずだ。しかしその周辺を探したものの、海側へ向かう草ぼうぼうのかなりやばそうな未舗装路があるだけだ。おかしいなあ、道間違えたかな?と思い一度引き返す事にした。しかしそれらしき道はない。地図が間違っているのだろうか?

 そこで番号の看板は関係なしに、そこら辺のとにかく山方面にある車が入っていけそうな道を探すと、末吉にかなり戻った辺りにそれらしき道を見つけたので突入。
 道幅は車幅ギリギリだがなんとか行けそうだ。でも対向車が来てもこれじゃすれ違いも出来ないな。まあこんな道他に車が来る心配もないだろう。もうちょっとさらに行けば道幅も広くなるかもと思い先に進むが、道の傾斜がどんどん急になってきた。さらにUターンできる余地もない。さっきのひーこのスタックを思い出し、ここは一気に上り続けるしかないと思い、アクセル全開で先に進む。
 しかしエンジン音の割りにスピードは亀のようにのろい。やっぱり軽はきついなあ、なんて思いながらふと水温計を見ると、針が天辺に張リ付きそうなところまで上がっているじゃないか!こりゃやばい、オーバーヒートしちゃうぞ・・・

 と焦っていたら角にヤギがいる三叉路に出た。ここならUターンできるぞ。これ以上エンジンに負担をかけないようにゆっくりと何度か切り返しを繰り返し、Uターンに成功。良かったよ〜

 そして今来た道を惰性で下っていくと、水温計の針は見る見る下がっていったが、この車に対する信頼感は地に落ちた。やっぱり絶対どこか壊れてるよ・・・

 これで林道を探す気はすっかりうせてしまったが、ひーこたちを迎えに行くまではあと1時間位ある。どうするかなあ、と思いながら末吉まで戻ると、広めのわき道を選んでかたっばしから入ってみる。しかしその先は集落をぐるっと一周してまた戻ってきてしまったり、突き当たったらお墓だったりとイマイチパッとしない。

 しかし何本目かの海に向かう道は結構奥深く、村落を抜けて林道のようなところに出ることができた。すぐ下を沢が流れているようで、モスケミソサザイの声が聞こえてくる。これはいけるかも、と車を止めてしばらく歩き回るが、時折はるか下の沢の方からモスケミソサザイの声は聞こえてくるものの、姿を見せるのはヒヨドリとメジロばっかり。

 そんな場所でもかすかな希望を頼りに粘り続け、なんとか時間をつぶす事が出来た(^^;

 さあ、それじゃもうみんなを迎えに行かなきゃ。何の成果も期待できない中、義務のように三脚を担いで歩き回ったので名残り惜しいと言うよりはホッとするよ。

 温泉に着くと時間ぴったり。ひーこは「珍しく遅刻しなかったねえ」なんて言ってるが、まああの状況じゃ遅刻する方が厳しいよな。本当なら素敵な林道で心行くまでタネコマを撮っていたはずなんだけどなあ・・・

 帰りはひーこの希望で、さっき途中まで行った東岸の峠道経由で戻る事になった。水温系を気にしながら走ってゆくと、上り坂じゃ明らかに針が上昇していく。それにたいきが「なんかカーブの所でカクカク言うねえ」と言い出した。やっぱたいきもそう思うか。実は僕も大分前からハンドルを切るとカクカク言う気がしてたんだ。これはやっぱりパワステ関係がなんかなっちゃってるんだろう。重ステのつもりで運転しないと危ないなあ・・・

 そんなふうに次々とトラブルが発覚した軽自動車だが、なんとか峠の最高地点までたどり着けた。
駐車場があったのでひと休みしていこう。展望台まで来ると八丈富士がよく見えた。

 さらにその奥には八丈小島が見え、その間に夕日が沈んでいくところだった。

 反対側は照葉樹林が夕日に照らされて赤く染まっている。もう明日は帰らなきゃいけないのか。あっという間だったなあ。でも東京からのこの近さだとまたいつでもすぐ来れそうなので、あまりしんみりとはしてこない。

 駐車場を出るとあとは下りが続く。結構深い森が続くなあ・・・と思っていたら、あっという間に見覚えのある町角に出た。宿もすぐそこだ。やっぱ八丈島はちっちゃいわ。

 部屋に戻ると一杯やりながら晩ご飯を食べる店の選択会議に移ったが、もうなんだか考えるのもめんどくさいので、また昼の蕎麦屋に行こうかという事になった。出かけしなにフロントに寄ってあの蕎麦屋が何時までやってるか聞いてみたら多分7時くらいまでじゃないかとのこと。それじゃ急いで出かけなくちゃ。

 歩いたら結構遠いだろうと思っていたが、既にスーパーあさぬままでは庭のような距離感になっていたので、蕎麦屋もこからちょっと先、と言う感じでわりとらくらく到着。

 そしてまずは昼飲めなかった生ビール!ウ〜ん、キンキンだ〜

 天ぷらは昼に食べたので、晩のメインは明日葉に全然関係ないカツ丼!うめ〜〜〜!
なんか今回の遠征で初めてまともな晩ご飯を食べた気がするぞ。

 そして晩ご飯にこれだけじゃ寂しいのでツマミ代わりにお店のお勧めの冷やしたぬきをたいきと半分こしたらもうお腹一杯。今回初のグルジ〜だよ〜

 後は帰って寝るだけだ。なんだか疲れた〜。なんせ今日は富士山にも登ったんだもんな。
たいきはまた明日の朝も釣がしたいとか言ってたけど、何とか説得すると、やっぱりどこか疲れてたんだろう、ゆっくり寝てるという事で話はまとまった。これで明日は朝撮りに専念できるぞ〜

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