陸路モラコットへ! |
フロントのベンチで待っているうちに約束の12時になる。何台もタクシーがやってきて、そのたびにこの車か?と思うがみんな違う。明らかにお客を探していると思われる兄ちゃんもいたが、車を見るとダイビングサービスのスタッフのようだからこれも違う。遅れてるのかな。 でもここはタイだ。多少の遅刻はしょうがないんだろう、カオヤイのナンさんの時だって30分くらいの遅刻はざらだったもんな。ここはどっしりと構えて待つ事にしよう。 しかし時間は12時半、12時40分とどんどん過ぎて行く。 そしてついに1時を過ぎたころ、一台の乗用車が車寄せに止まり、なかからおじさんが転がるように走り出てきた。 もしかして時間を1時間間違えてたのかな?と思ったが、この申し訳なさそうブリはあきらかにただの遅刻だ。いくらなんても遅いんじゃない?と腹が立ってきたが、おじさん平身低頭に謝りまくってるので許してあげる事にする。 車は年代物の黒いボルボ。荷物をトランクに入れて、いざモラコットへ出発! ホテルを出ると、今回もやっぱりパトンビーチ経由で北上を始めたうちらの車。 一方で強い日差しに照らされた街並みは南国っぽさもただよっていて、これはこれでいい感じ。 運転手さんはちょっと英語が喋れるようなので、こちらもつたない英語で、万が一に備えて「もしもトイレに行きたくなったら寄ってくれます?」とお願いするとOKOK!とのお返事。これで急にお腹が痛くなっても安心だ。 ちなみにここからモラコットまではやはり4〜5時間かかるらしい。長いな。彼はプーケットの人なのかと思ったらクラビから来てくれたそうだ。そりゃ遠かったろう。多少の遅刻もしょうがないね。 パトンビーチの街並みを抜け、国道に合流する手前で運転手さんはガソリンスタンドに車を乗り入れた。やっぱりそれだけの距離があると無給油ではたどり着けないのかと思ったが、ガソリンを入れる気配はない。どうしたのかと思ったら、運転手さんが振り向き「そこにトイレがあるから」・・・なんだ、トイレによってくれたんだ。話がいまいち通じてなかったみたいだね(^^; まだ大丈夫だから、というと運転手さんは怪訝そうな顔をしたが、OK!と言って再び出発。 いまいちかみ合わないながらも再び会話を始めると、運転手さんは遅刻した言い訳を始めた。 そして今日、約束の12時にプーケット空港に行ってみたものの誰もいない。そこで初めて指示書を見て、カロンビーチのセンタラリゾートって書いてある事に気づいたそうだ。 慌てて空港を出た彼だが、正直あまりプーケットに来た事がなくてセンタラがどこだかわからず、そこらのタクシーの運転手さんに道を教えてもらいながらやっとのことでセンタラまでたどり着いたんだって。 なんだか僕もやりそうで、人事とは思えないな(^^; そんな話をしているうちに、周囲の建物は少なくなり、ゴムのプランテーションが目立ってきた。空港を過ぎると車の通行量もめっきり減り、車の巡航速度もどんどん上がっていった。 空港を過ぎてしばらくすると、プーケット島とタイ本土を繋ぐ橋を渡る。 対岸にはパトンビーチと比べると100倍素朴なビーチが見える。ここからはバンカー県だ。 そのカオラックは津波ですごい被害を受けたそうだが、クラビはどうだったの? バンカー県に入ると交通量はますます少なくなる。道は中央分離帯付きの片道2車線。信号もほとんどなく高速道路みたいで走りやすそうだ。 途中クラビ方面に曲がる交差点の信号で止まると隣に2ケツのバイクが止まった。タンデムの兄ちゃんが持ってるのは鳥籠だろう。タイの人って鳥を飼うのがステータスみたいになってるんだっけ。そういえば今回の最大の目標、クロハラシマヤイロチョウも密漁で数が激減してるみたいだ。そう思うとあの籠の中に何が入ってるのか少々気になる。 その後クラビ方面の道に入った後、しばらくは睡魔に襲われ爆睡。ここのところ寝不足だったからなあ。 カオヤイにもこんな山が多かったけど、タイってのは石灰岩が多いのかな。これならきっとコウモリが好きそうな洞窟も一杯あるんだろう。ここでも黒い竜が見れる場所がありそうだ。 そして突然の激しいスコール。運転手さんの話だと、ここの所何週間も全然雨が降っていなかったということだったが、 バケツをひっくり返したような雨はあっと言う間に止み、再び太陽が顔を出すと地面はこれまたあっという間に乾いてしまう。なんとも潔くていい気分だ。 運転手さんは「このあとプーケットまで帰るの?」とか「観光に行く予定はない?」と今後のクラビでの予定を聞いてくる。そろそろ目的地も近くなってきたので営業しとこうってことだろう。 生憎モラコットにいる間は鳥浸りだし、モラコットからクラビへの移動はYotinに鳥撮りをしながら送ってもらう予定だったので特にお願いできる事はないなあ、と思ったのだが、最終日マリタイムから空港までの交通手段はまだ手配していなかった。その事を話すと「僕らは友達だから300バーツで送迎するよ!バーゲンプライスだよ!」と乗ってきた。 僕としても手持ちのバーツを計算すると、どうも心もとない気がしていたところだったし、話はいまいちか見合わないものの運転手さんの人柄も悪くはなさそうだったので、それじゃ明々後日、31日の朝7時半にマリタイムのロビーに迎えに来てもらうって事で交渉成立。これですべての予約が完了し一安心だ。 やがてモラコットポンドまであと○kmという看板が目立つようになってきた。そこに書いてある距離はどんどん少なくなっていく。モラコットリゾートももうすぐだ!はたしてRICKさんたち来ているかな? |