南ぬ島石垣空港から西表島へ
 飛行機は石垣港の先で旋回し、間もなく新石垣空港に着陸した。新しい名前は「南ぬ島石垣空港」だそうだ。

 新空港が開港したのは今年の3月、まだ出来立てのほやほやだ。旧石垣空港と違ってちゃんと
ボーディングブリッジを完備しているので機内から涼しい中そのまま空港内に入れる。
 でも旧空港の機内からでてタラップを降り、灼熱の中歩いて空港施設に向かうっていうのも、
離島気分が盛り上がって好きだったけどね。

 折角新しくなった空港、ゆっくり見て行きたいところだが、予定では3時15分の西表行きの高速船に乗るつもりで
西表のレンタカー会社にも連絡を入れているので急いで港に向かわなければ。

バゲッジクレームで荷物を受け取るとすぐにタクシー乗り場へ行き、一路港へ。

今までなら空港から港へは10分もあれば行けたのだが、ここは白保の先。結構時間がかかりそうだ。
運転手さんが「このまえIKKOを乗せたよ。1泊2日で竹富ロケだったみたいだ」なんて話していたが、
いくら仕事で沖縄に来れる行ってもそんなせわしないスケジュールじゃ大変だろうなあ、なんて思いながら、
こちらは以前のままの片道一車線の道を走る。

 空港から市内までのバイパスを作る計画もあるようだが、それで自然が破壊されて折角の石垣のいいところが
ダメになってしまわないかちょっと心配だ。まあ地元で生活する人たちにとっては
利便性が良くなり観光客が増えるのは歓迎すべき事なんだろうけどねえ。

 そして20分ほどで離島ターミナルに到着。料金も3000円位かかって前とはかなりの差だ。

 それでも予定の船にはなんとかギリギリで間に合った。ひーこがチケットを買ってきて出航間際の高速船にのりこむと、折角来たんだから海の風を思い切り感じたいと思い、クーラーの効いたキャビンじゃなくて後部ベンチ席に座る。これならたいきも船酔しないだろうからね。

 そしていよいよ石垣港を出航。さあ、2年ぶりの八重山の海に繰り出せるぜい! 

 ここいら辺は石西礁湖と呼ばれるそうだ。何度も来ていてしらなかった。リーフに囲まれた珊瑚礁の池みたいな感じなのか。ほんとに何度見てもいい海の色をしている。どんどん離れていく石垣島の眺めながら潮のしぶきの混じった風を浴び、八重山に来たのを実感する。気分いいなあ・・・

 ターコイズブルーの海の色に見とれているうちに西表の島影が近くなってきた。
アジサシがいないかと岸近くの岩礁に目を凝らすと、所々で白い鳥の姿が見えた。
きっとエリグロアジサシだろう。

 そして家を出てから足掛け2日、やっと西表島に到着。ここに来るのは6年ぶりだっけ。港はそんなに変わってない。

 重い荷物を引きずり港の建物を出ると、クリップボードを持っているレンタカー屋さんっぽいおじさん発見。
 声をかけたらやっぱりそうだった。
その横に止まっていた赤い軽自動車で営業所まで行くのかと思ったら、それをそのまま貸してくれるそうだ。返却も鍵をつけっぱなしにしてここら辺においておけばいいって、なんてテキトウなんだろ(^^;

 今回の旅の友はこの赤い日産モコ。薄くメタリックがかかってツートンになっているようなのでマイラカラーかと思ったら、ただ単に日に焼けて色が褪せているだけみたいだ。まあちゃんと走ってくれれば問題ないのだ。

 おじさんに宿までの道を教えてもらい、後部座席の半分まで使い切って荷物を全部詰め込むとひーこの運転で出発!

 上原集落を抜けると程なく今回2泊お世話になる「ココナッツビレッジ」に到着した。西表はこの上原周辺と南の大原周辺以外はほとんど何もないので、どこに行くにもあっという間だ。

 食堂棟にいた宿のおばさんに声をかけ、チェックインの手続きを済ますと部屋に案内してもらう。

 部屋は2階の和室。建付けが少々悪くドアの下に隙間があったり畳が焼けていたりでたいきは少々引き気味だけど、まあトイレも風呂も付いてるしテレビも冷蔵庫もあるんだから問題ないだろう。

 晩ご飯は7時半からということでゆっくり遊べそうだ。おばさんも気さくな人のようで良かったよ。

 おばさんが帰って行った後クーラーを入れようとすると、その下にお金を入れる器械があった。もしかして有料クーラーか!?と一瞬焦ったが、リモコンでスイッチを入れると普通に動いてくれたので一安心。昔使っていたのをそのままつけっぱなしにしているだけのようだ。昔はクーラーもテレビも100円入れなきゃならなかったんだよ、たいきはそんなの知らないよな。ベランダに出ると目の前に海が広がっていて眺めは抜群。

 そして岸近くに見える岩礁の上を飛び交っているのはエリグロアジサシじゃないか!

 なんと、宿の目の前にコロニーがあるようだ。これはいいなあ。これならこれからも撮影チャンスはいくらでもあるだろうから、本格的に撮るのは後回しにしてまずは大荷物を運び込む。

 そのあと一息入れようと思ったが生憎ビールもないので買いだしを兼ねてそこら辺を探険に行ってみることにした。

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