早くも西表最終朝撮り

あっという間に西表島最後の朝になってしまった。今朝も黎明の中、アカ様の声が遠くから聞こえてくる。

 そのアカ様はいったいどこに隠れてるんだろう?今回はまだ一度も姿を見かけていないんだよな。どうも西表島とは相性が悪いのだろうか。

 さあ、それじゃ今朝はどこら辺を攻めようか。と考えるが、まずは浦内川の展望台にでも行って見るか。と白浜方面に車を走らせる。もちろん道中はネコがいないかと目を光らせながら走るが、やっぱり今日も姿はなし。

 浦内川にかかる橋を渡り展望台に登る。辺りはまだ夜の気配が残り、空には月が昇っていた。

 眼下に広がるマングローブ帯の奥からは「キョホッ キョホッ」とリュウキュウコノハズクの声が聞こえてくる。他に聞こえるのは風の音だけ。とっても静かだ。

 やがて東の空の明るさが増してくると、ここでもアカ様のキョロロ〜も聞こえててきた。実はこれが僕のXX歳になって初めての朝なのだ。こんな景色の中で誕生日を迎えられて幸せだ。

 明るくなるにつれメジロやヒヨドリの声も加わり、辺りはどんどんにぎやかになってくる。これくらい明るくなればそろそろ撮影も出来るだろう。それじゃ鳥撮り開始だ。

 そして向かったのは初日の夕方の訪れた堰堤のある谷戸。周回道路を逸れて川沿いにゆっくりともこすけを走らせて行くと、前方の木の上にアカ様発見!今回の八重山初のアカ様だ!2年ぶりか〜、やっぱり何度見ても綺麗な鳥だ。背中から尾羽にかけての紫が暗い森の中に燃えるようだ。

 緊張と興奮でドキドキしながら車をそ〜っと寄せ窓からそーっとロクヨンを出すが。ISO1000でSSは1/4。これが助手席側ならまだ安定するのだが、運転席側だと支点が少なくて厳しいところだ。それでも撮らずにはいられない。慎重にシャッターを切る。やっぱりぶれちゃったけど何とか証拠写真ゲット。

 このアカ様、こちらに気づいたのかちょっと先にある木に飛び移ったのだが、そこにはもう一羽、別のアカ様がいて2羽並びを見せてくれた!急いで車を移動させたら2羽揃って森の奥に入ってしまい、撮影は失敗。あ〜あ

 でもまあアカ様に会えたからよしとするか。

 再び車を進め堰堤の所につくと、車から降りて深呼吸をしてみる。う〜ん、清清しいなあ。

 振り返った谷戸も、田んぼに空を写しなんともいえないいい雰囲気だ。

川沿いの森からは比較的近くでアカ様の声が聞こえてきたり、時折サンコウチョウの「ギッ ギッ」と言う声もする。
藪をすかしてどこかに動くものがいないかと目を凝らすがわからない。

そんななか、右の斜面に大型の鳥が飛んできた。ファインダーに入れて確認するとカンムリワシだ。

な〜んだ、と思ってしまうが、こいつも一応天然記念物。撮っておこう。他に撮るものもいないしなあ。
まだ薄暗くて瞳孔が開いているせいか、つぶらな瞳に見える。

その後もアカ様の声に翻弄さてている間に結局その姿を捉えることができないまますっかり日が昇ってしまった。
このままここにいても明るい未来はないと思い場所を変えることにした。

来た道をちょっと戻り、前に入ったことのある林道をゆっくりと車を走らせて登ってみた。
しかしここでもアカ様は声も聞こえず。ダメか。そろそろ時間もなくなってきたし焦るなあ。

最後のチャンスを一昨日歩いた浦内川のトレッキングコースにかけることにして再び周回道路に戻り車を走らせる。

しばらく行ったところで道の真ん中に下りているまたもやのカンムリワシに遭遇。ここはカンムリワシだけは豊富だなあ。

車を路肩に寄せて撮影していると、対向車が来てカンムリワシは道路わきの木に飛びあがった。
よっしゃ、でっかちゃんの枝どまりだぜい!でも・・・うーん、枝の影が邪魔だけど・・・

しばらく眺めていたがカンムリワシはその枝から動こうとしない。枝の影は場所を変えてもどうしようもないので、
ここは諦めて浦内川へ向かう事にする。

 その途中、山のほうにまっすぐ伸びている一本道に遭遇、これはもしかしたら新たな林道、そして新たな可能性への入り口かもしれない。となると行って見ないわけには行かないよな。

 なんだかいい雰囲気で、この先楽園が広がっていそうな感じ。期待に胸を膨らませ走ってゆくと・・・

 

突き当たりは牛小屋だったorz

まあしょうがない、来て見なきゃ牛小屋があるってのも分んなかったわけだし、
これで次回は一箇所無駄足を踏む可能性が減ったって事だからな。

そして浦内川に到着。この風景、マングローブ地帯と大きな川ってのはなんだか心が騒ぐ。

 駐車場に車を止めるとトレッキングコースへ突入。

 時間はもうそろそろ9時も近い。朝食の時間にあまり遅れてもおばちゃんに悪いので急ぎ足で進んでいくと、
道をふさぐように木が倒れていた。一昨日はこんなのなかったよなあ。昨日の雨で倒れたのだろうか?

ここを腰をかがめて通るのもつらいので、先に進むのは諦める事にして引き返すと、
出口近くの木にリュウキュウメジロの群れが飛んできた、これを撮って西表での朝撮りは終了。

結局大した成果は残せなかったがまあいいのだ。
しつこいようだが本格的に撮るのは石垣に戻ってからだし、これから美味しい朝ごはんも待ってるんだから(^^)

前へ目次次へ

鳥見旅行記トップへ

inserted by FC2 system