嵐の前に島と湾へ
 こんな状態で宿に戻ったらゴロゴロしているだけで夜になってしまうのは確実だ。せっかく宮古島まで来てるんだし、腹ごなしをかねてもうちょっといろいろ行ってみよう。

 ということでまずは太平洋側の海岸へ行った。ホテルブリーズベイマリーナ周辺のリゾート地区を走っていると展望台があったので登ってみる。相変わらずすごい風だが、こちら側の海の色もとても綺麗だねえ。

そこから西へ向かい来間島へ渡ることにしたが、途中小さな港があった。

 東屋と駐車スペースがあったので車を停めて一休み。これはこれでまた綺麗な海の色だ。

 横は橋になっていて、その下は海と港をつなぐ水路になっている。
 水際まで降りれるようになっていたので、ちょっとでも動いてお腹を減らすために行ってみると、港に向かって川のような激しい流れができていた。潮が満ちているところなのだろう。
 よく見てみるとときおりウミガメが水面に顔を出し流れに逆らって泳いでいたが、結局港の方に流されていってしまった。あの亀は今度潮が引く時まで外には出れないのかな。

 ここから走り出してすぐ、来間大橋に差しかかる。海の上を走るようなこの橋を渡るのは来間島の一番の見所だ。

 島に着くと以前来たときに上った展望台を探しに行く。あの時も台風がすぐそばまで来ていてすごい風が吹いていたんだよな。ナビによるとそれらしき印はあるのだが、その場所に行ってみたものの何もない。

 散々集落の中を走りまわったのだがたどり着けず、結局来間大橋を見渡せる駐車場で一休みしてお茶を濁した。しかしこんな長い橋を良く作ったもんだよなあ。それにもうすぐ伊良部島と宮古島さえ橋でつながるらしい。それができたらまた来ないとな。

 そして再び来間大橋を渡って宮古本島へ。

 さあ、これからどうしようか。ナビを見ると与那覇湾をとり囲んでいる西浜崎と言うのが目に入った。先端までの道はないが途中までは車で入れそうだ。後は海岸沿いを歩いていけば先端までいけるかもしれない。腹ごなしにもなるし面白そうじゃないか。それじゃ行ってみよう!

 ナビを見ながら出来るだけ先端に近いところまで行くと、ナビには出てこないダートが岬のほうに続いていた。どこで行き止まりになるか分からないがドライバーはひーこ、いざとなればバックで戻って来れば良いだけの事なので臆することなく突入。

すると、500mほどでキャンプ場のような広場があり、道はそこで行き止まりになっていた。
車を停めて海のほうに行ってみると、防風林に囲まれた堤防上の道に出る。周りは鬱蒼としており、秘密の道っぽくて中々いい感じだ。

 海に出られそうな場所を探して歩いていくと、藪の切れ間があった。そこを抜けた先にあった砂浜は足跡一つなく貸切状態だった。風はひどいけどいい気分。

 予想通りこのまま岬の先端まで砂浜は続いているようだ。波打ち際の砂が湿って締まっているところを選ぶと歩きやすい。時々生暖かい波に足を濡らしながら、人跡未踏の秘境を行く気分でどんどん歩いていく。

 時折砂の上に現れるキャタビラーのような足跡の主はオカヤドカリ。こんなでっかいやつもいた。昔サザエの殻に入ったオカヤドカリにビビリまくっていたたいきも今ではもう全然平気なようだ。大きくなったもんだ。そりゃもう中二だもんねえ。
 
 やがて最後の難関、テトラポットが現れた。わずかに残った砂浜を歩いて先に進めそうだが,大きな波が来たら確実に濡れるだろうな。

 水に濡れたらアウトっていう自分ルールを課してるらしいたいきは、波のタイミングをえらく真剣に計りながら慎重に進んで行った。でもさっきから潮はどんどん満ちてきているようで、帰りは海の中を歩く事になりそうだ。

 テトラ地帯を過ぎるとついに西浜崎先端に到着!意外と穏やかな砂浜で、ぐるっと与那覇湾を見渡せる。結構歩いただけに達成感があるなあ。

 岬を回りこむと島影で風が弱くなっており、強風を避けるようにコアジサシの群れが羽を休めていた。ここにベニアジサシが混じっていてくれたらうれしかったのだが。

 さあ、あんまりゆっくりしていると潮が満ちて泳いで帰らなくちゃならなくなる。急いで引き上げよう。

 と思ったときはすでに遅く、テトラ地帯は既に波に現れていて、たいきはテトラの上を渡ってなんとか通過。僕らは海の中をバシャバシャ歩いて通過した。

 そのあとはビーチコーミングをしながら車のところまで戻り西浜崎探検は終了。 あとはマックスバリューをちょっと冷やかしてから宿に戻った。

 部屋に戻ってシャワーを浴びるとまずはオリオンを一杯。うんめ〜! 外はまもなく日が暮れる。

 明日はいよいよ台風が近づいてくるらしいので、宮古島の夕日はこれが見納めかもしれないな。このまま台風が来たら明後日那覇に戻る飛行機は飛ぶんだろうか?なんか心配になってきた。

 やがて日もすっかり暮れ晩御飯の時間。いまだお腹は減っていないけど、何か軽くつまんでおこうかと言うことで中山食堂に行って見たのだが、残念ながらお休みだった。
 そういえばテレビで今日は平良港で海の日のお祭りがあったって言っていたから、それに全力投球しちゃって今日は休息日なのかもしれないな。

 しょうがないのでもう少し歩いて平良の繁華街まで行ってみる。

 しかし世間は海の日の連休真っ只中、観光客もいっぱい来ているようで、ここぞと思う居酒屋はどこも満員。結構奥まで来てやっと入れるお店を見つけた。少々タバコ臭いが、もう面倒くさいからここでいいだろう。 奥の座敷に通してもらいまずは生で乾杯!

 相変わらずお腹もあまり減らないので、つまみにはさっぱりと山芋の千切りなどいただく。
う〜ん、こういうものがうれしいねえ。 

 つづいてもさっぱりとナスの味噌炒めを注文。しかし中々出てこない。
ビールをもう一杯、こっちはすぐに出てくるが、料理に関しては突然の混雑に厨房のキャパが追いついていないようだ。これは早めに注文しておいたほうがよさそうだと思い、串焼きの盛り合わせとチヂミも頼んでおいた。

 やがてビールの3杯目と共にやっとナス味噌が登場。長かったなあ・・・

そしてさらに永遠の時間を経て、なんとか串焼きの盛り合わせもやってきた。

 しかし空きっ腹に飲み続けていたので何だか酔っ払ってしまったぞ。この調子でチヂミまで待ってたら悪酔いしちゃうなあ。

 後の席の観光客と思われる大家族も「ピザ、来ないわねえ。頼んでからずいぶんたつわよねえ・・・」とざわつきだした。ピザが来ないんじゃチヂミも来ないな。

 というわけで厨房へチヂミの進捗状況を聞きに行くと、まだ作っていないと言うことだったので諦めてお会計をしてもらった。まあ今日のORAT家はさっきのカツ丼セットでやられているからこんなもんでも十分といえば十分だ。金額もびっくりの3000円でおつりコース、安っ。まあ大したもん食べてないからねえ。

 帰り道、インチダーラ?なんだそりゃ?とか「まるこちゃん」とか気になる店がいろいろあったが、もうお腹がついてこない。

 結局コンビニに寄ってお酒とつまみだけ追加して宿に戻り、この日の晩は何だか不完全燃焼気味で終了。明日はがっつり晩飯食べたいなあ・・・

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