川の中探検
  なんとかダートから脱出して宿まで戻ってくると、ひーこは芝生にテーブルを出し、PCでお仕事中。たいきはクーラーの効いた部屋の中で夏休みの宿題をやっていた。何だか沖縄暮らしが日常になったみたいでいい感じ。ほんとにここに移住したいなあ。
 僕は朝ごはんを作って食べる、今朝のメニューはチーズウィンナートースト。

しかしヤンバルクイナは相変わらず厳しかったな。実はつい最近鳥撮りを始めた知り合いがでっかいヤンバルクイナの写真を見せてくれて、結構簡単に撮れたと言っていたのでひそかに期待していたのだが・・・彼はガイドさんを頼んだという事だ。ヤンバルでの朝撮りのチャンスはあと2回、ここは僕もそのガイドさんに案内してもらうしかないかな。ガイド料は少々かかるが、今日はお誕生日、自分への誕生日プレゼントってことで一丁頼んでみるか。

と勢い込んで電話したのものの、生憎明日明後日とも予約で一杯とのこと。残念。
これは今回も自力で何とかするしかないようだ。しかしあと2日でなんとかなるだろうか・・・

そのあとは、宿題が終わったたいきと一緒にマスクとスノーケル、
それにPowershotG12の入ったハウジングを持って川の水中探検に行った。
ゴールデンウィークの頃は水遊びの子供でごった返し、水も濁りまくっているこの川だが、今日は平日だからだろう、静まり返っている。宿の前はずっと浅瀬が続きあまり魚もいなそうなので、深場のある堰堤上のプールまで行ってみた。

ここまで来ると水深は結構あるようだ。浅瀬からだんだん深いほうへ歩いていくが、川は海と違ってかなり水温が低いので、腰より上を水に漬けるのはこの炎天下でも結構気合と勇気がいる。

それでも慣れてしまえば海より水がさらっとしていてなかなか気持ち良い。
それにハブクラゲもいないし離岸流もないので安心だ。

マスクをつけて水中を覗き込み、魚でもいないだろうかと思い大きな岩の周りなどをチェックしていくと、素早く泳ぎ去る10cmほどの魚影が見えた。ユゴイの仲間、オオグチユゴイとユゴイだ。
 丸岩がゴロゴロしているあたりにはハゼの姿も見える。
ボウズハゼのようだ。

ヌマチチブも発見。地味な中にもコバルトブルーの斑点がなかなか綺麗だ。

泳ぎまわるユゴイも見ているとじっとしてくれる時もあり、近くで撮ることができた。
頭部の虫喰い模様が南国っぽい。
こういう川で水中撮影ってのもなかなか新鮮だ。
でもしばらく泳いでいたら凍えそうになってしまったので水から上がり、
次はカメラを50−500mmとD7000に持ち替えて陸上探検だ。

太陽にジリジリと照らされながら川沿いの砂利道を歩いていくと、
濡れていたシャツが温まり、冷えた体に気持ちいい。

 ゴールデンウィークより暑いせいか、期待していたほどの蝶の乱舞は見られなかったものの、ナガサキアゲハやアオタテハモドキなどそこそこ姿を見ることは出来た。しかし宮古島でも思ったが、アオタテハモドキは青の金属光沢が薄い固体が多い気がする。夏型はこんなものなのだろうか。

道端の花にはソテツシジミが止まっていた。アップで見ると後翅のオレンジ斑が鮮やかだ。
50−500mmはこんな小さな蝶でも結構大きく写せるので虫撮りには重宝する。
ナミエシロチョウはもう羽がぼろぼろだった。やっぱり時期が遅いのだろうか。

しかしこうやって眺めていいると、里山の清流みたいだな。海から1kmほどしかないのだが。
でも山側には大きなヒカゲヘゴが茂っていて南国感をかもし出していて不思議な取り合わせだ。

川の中を覗くと、浅瀬に結構な数のユゴイが浮いていた。
なんだかブラックバスみたいな雰囲気だけれど、もしかしたらルアーで釣れるかな?
対岸で餌をとっていたのはクロサギの白色型。
 そんな時、近くからアカヒゲの囀りが聞こえてきた。声のする方へ歩いていくと、山側に登る小道があった。足元はクロックスと短パンなのでハブがいないかとちょっとビビりながらも入ってみると、すぐにゲートがあってその先は畑になっていた。アカヒゲの囀りはその横の斜面から聞こえる。かなり近いぞ、どこだろう。声のほうにじっと目を凝らす。

すると藪の奥でちらちらと動く影が見えた。そいつは下草の間を渡りながらだんだんこっちに近づいてきて、ついには枝の上に飛び乗った!アカヒゲだ!しかも禿げていないくろひげじゃないか。
しかしこの暗さじゃ手持ちの50−500mmじゃ止められない。
くそ〜、ロクヨン持って来ればよかったなあ。
しかしこんな近場にアカヒゲポイントがあったとは、まさに灯台下暗し。今日は疲れちゃったので、明日はちゃんとロクヨン持って出直してみよう。それじゃ喉も渇いたし一度部屋に戻ろうかな。

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