釣りはダメでもヤンバルクイナ
部屋に戻るともう昼時、ひーこが蕎麦を茹でておいてくれたので昼ごはんにした。
何だかめちゃくちゃ普通の昼ごはんだよなあ、とてもやんばるにいるとは思えない(^^;

 食後、まだヤンバルクイナのガイドさんが諦め切れず「きっとガイドさんに頼めばアカヒゲやノグチゲラもしっかりと撮らせてもらえるだろうに・・・」

 と愚痴っていると、ひーこが「受付で聞いたら地元のガイドさんとか紹介してもらえるかもよ」という。なるほど、その可能性もあるかもね。

 そこで受付に行って昨日足りなかったクーラー代1500円を払う時、お姉さんにそこらへんを聞いてみた。するとガイドさんの事は知らなかっだが、かわりにヤンバルクイナの耳寄り情報を教えてもらえた。お姉さんもうろ覚えだというが、雨上がりの夕方には4羽位いっぺんに出てくる所があるというのだ!

 早朝限定だと思っていたヤンバルクイナが夕方でも出てくるなんて意外だなあ。今まで朝意外はどうせ駄目だろうと気にもしていなかったけど、気付かぬまま遭遇してた事もあったかもしれない。

 今日は雨は降りそうじゃないから駄目かなとも思うが、明日に備えてその場所をさがしに行きたいなあ・・・ただヤンバルクイナポイントを探すだけじゃひーことたいきから反感を買うので、釣りに行くことにしてその途中、ちょっとだけ探さしてもらう事になった。 

 その前にまだ日も高いので近くの海岸に寄って行く。せっかく沖縄にいいるんだからやっぱり綺麗な海も見ておきたいからね。
 港の横の道を登り山を越えるとビーチがある。道はそこで行き止まりだから、ここが沖縄本島で一番奥の道だろう。


 車から降りて誰もいない波打ち際に行って見る。看板によると離岸流が出る時があるので遊泳注意だそうだが、海の色はとても綺麗だ。本島の海岸にはもうまともなサンゴはなさそうだが、もしかしたらこの海の中なら生きたサンゴの群落があるかもしれないな。


 それでは改めて釣り、兼ヤンバルクイナ探しに出発。途中の共同売店で餌のオキアミを買って釣りの準備も万端でヤンバルポイントらしき場所を探す。

 しかし何箇所かそれらしい場所はあったのだがヤンバルクイナの気配はない。受付のお姉さんも人から聞いた話で、ご本人は実際にはヤンバルクイナを見たことはないそうなので、もしかしたらただのウワサなのかなあ・・・

 と諦めかけた頃、なんでもない路肩にヤンバルクイナが!しかもすごく近い!慌てて車を止め、窓からそっと50−500mm付きD7000を出してシャッターを切る。う〜ん、暗くてブレる〜。

 ヤンバルクイナは最初はボーっとたたずんでいたが、こちら車内でドタバタしている気配が伝わったのか藪の奥へと去っていった。しかし本当に夕方でも見れるんだなあ。しかもこんな近くでヤンバルクイナを見たのは初めてだ。撮影結果はいまいちだったが明日の朝も期待が持てるな。

 結局お姉さんが言っていたらしき場所は良くわからなかったが、とりあえずヤンバルクイナも見れた事だし、今日のところは作戦成功でいいだろう。たいきとひーこにも初めてちゃんとヤンバルクイナを見せられて良かったよ。

 さあ、今度は釣りタイムだ。港に着くとまずはサビキ仕掛けにオキアミをセットして釣り開始。

 でも何にもつれないぞ〜。サビキの周りを見るとチョウチョウウオなんかは寄ってきているのだが、コマセのオキアミだけ食べて一向に針には食いついてくれない。やんばるの小魚はなかなか手ごわいのだ。

 結構頑張ったのだが結局釣れたのはこんなちっちゃなアカエソ一匹。オキアミの親分位しかなくて、上げた時は餌がついてるんだろうと勘違いした位だ。しかしよく針に食いついたねえ。


 そこで狙いをイカに変更。標的はひーこが長年執念深く狙っているが、いまだアタリさえもないアオリイカだ。でも小魚も釣れないってのにイカなんか釣れるわけないよな〜

 と甘く見ていたらひーこのエギになんとアタリが!途中まで引いてきてばれてしまったようだが、はじめてのアタリにひーこさん大興奮。アオリイカの刺身で自給自足生活を夢見て必死でキャストを繰り返す!

 しかしやっぱり最初のアタリがすべてだったようだ。でもエギでイカが釣れるって事がわかっただけでもいいじゃないか。

 というわけで残念ながらイカのお刺身もバーベキュー用の魚も採れなかったが、今日はここらへんで終了。宿に戻って今日こそかまどに火をつけてやる!あと冷たいオリオンをゴクゴク飲んでやる!という次の目標に向かって車に乗り込み出発。

 そして再びの接近遭遇。港から戻る途中、集落を抜けてすぐのところでまたもや前方を横切るヤンバルクイナを発見したのだ!急ブレーキをかけてとっさに証拠写真を撮ったのだが、落ち着く間もなくヤンバルクイナは藪の奥へ走りこんでいった。

 お〜すげ〜、こんな所にもヤンバルクイナいるんだなあ。しかしこんなに生活圏に近い所にいてどうして最近まで発見されなかったのか不思議だよ。

 それじゃあとはできるだけわき目を降らないようにして宿に急ごう。もうすぐ日が暮れてしまう。

 宿に戻るとかまどに挑むが着火材だといまいち火が付かない。そこでたいきと一緒に小枝を一杯拾ってきて、その上に薪をセット。これが功を奏し、あっという間に大きな火が付いてくれた。やり〜!
 火の具合に満足したところでオリオンを一本。う〜ん、うんめ〜。自分でつけた火を眺めながら飲むオリオンは最高だね。

 炭も投入し火もいい感じになってきたところで焼き物開始。今日は僕の誕生日なのであとはみんな宜しく!僕はのんびりさせてもらうからね。

 まず前菜はウインナーとエビの炭火焼。きっちりちゃんと焼けてゆく。火があるってのはいいもんだ。

 マッタリ飲み食いしていると部屋の前の植え込みのあたりから「ビッビッ」とアカヒゲの声が聞こえてきた。辺りはもう暗くなっているのでここを今晩の寝床に決めたのかな。ライトで照らして探してみたが、どこにいるか全然分からない。うまいこと隠れている。明日の朝早く起きたら飛び立つところを見れるかな?

 さあ、それじゃ肉を焼こう〜!今日は誕生日なんだからパーッといっちゃおうぜい!

 と調子に乗って焼きまくりお腹一杯、こりゃもう〆は食べらんないね、ぐるじい〜。なんて言っていたが、明日の分の肉まで食べつくしていたのに気付き少々焦る。明日は粗食かな・・・(^^;

  食後、いい気分で酔っ払いながら空を見上げると満点の星空が広がっていた。

 う〜ん、これはこれでなかなかいい誕生日だったな。やっぱ沖縄は最高だ。
 

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