実り少なき道 |
再び車に乗り込むと、ダートロードを進んでゆく。キャンプ場を過ぎるとあたりは一気に静かになってきた。 Tinさんは目指すポイントがあるらしく、わき目も振らず車を走らせていく。日が昇るとウィンドウの曇りもなくなってきたのでクーラーは入れたり切ったり。それよか窓を開ければすべて解決するんじゃね?・・・ こんなひと気のない道を走り、ふたたび秘境気分に浸り始めたころ、再び車が大量に路駐しているエリアに入った。今度はなんだろう? ここもタイの人々にとっての観光名所なんだろうなあ。きっと観光ツアーだったらポイント押さえまくりで完璧なんだろう。が鳥撮りツアーとしてはちと物足りないぞ。鳥がいないじゃないか! なんだか木々の葉っぱが紅葉しているみたいなのはこの昼間の暑さと早朝の寒さの温度差のせいなのか。 やがて坂を下りきると広場になっていて、車道はここで行き止まり。ここがケンカチャンの一番奥になるようだ。この先ずっと歩いてゆくとミャンマーに着くのかな? Tinさんはしばらくここであたりの様子を伺っている。この前来た時(びあしんさんと一緒に来た時?)ここでサイチョウを見たらしい。このでっかい木に止まっていたようだが、残念ながら今日は気配なし。 ここをあきらめるとTinさんは広場の奥にある、人が一人通れる程度の細い道に分け入っていった。こんなところに道があったのか。ついにいよいよ本格的な鳥撮り開始かな? 道は下りベースだが結構急勾配で、周りの竹が倒れてきていたりして、ロクヨンを担いでそれを避けたり乗り越えたりしながら歩くのはかなりきつい。 鳥の姿がほとんど見えないまま高度を下げてゆくとまわりにガスがかかり始めた。さっき眺めた雲海の中に入り込んできたようだ。これじゃ視界も聞かないし、ますます鳥は見つけづらくなるだろう。 ここでタイ人の家族に出会ったのだが、Tinさんはいきなり元気になり彼ら相手にペラペラとしゃべりまくりはじめた。 でも鳥はいない。このままここにいても成果は期待できそうもないので今降りて来た急坂を引き返す事になった。 こりゃなんだかさっきの森の中よりここの方が鳥がいそうな感じだ。そこでTinさんが一休みしている隙に道路わきの斜面をチェックしに行くと、木の中で動いている鳥の姿が。鮮やかな緑色だったのでコノハドリかゴシキドリかどっちかかな? この結果に一応満足して車の所に戻ってくる途中、チメドリっぽい小鳥も発見。 見上げ気味の所でちょこまかと動き回っているが、一瞬あたまの天辺を見せてくれた。赤茶っぽい部分が見える画なんて鳥だろう、後ほど要確認だ。(シラフサザイチメドリの模様) ここでの鳥撮りはこれにて終了。しかし突き当りまで来たってのにこの成果の薄さはやばいなあ・・・ |