ほんとに出た!コシアオヤイロチョウ!
 Cat Tien2日目の朝、ベッドから起き上がろうとすると腰に鈍い痛みが走る。腰痛はまだまだ直ってなかったようだ。
ここは前にぎっくり腰になった時の経験を思い出し、まずうつぶせになる。
そして腕の力を使ってゆっくり起き上がると何とか立ち上がることは出来た。
でもこんな事で今日一日持つんだろうか・・・激しく不安だ。

それでもなんとか出発準備を整え約束の5時半に部屋を出るとThang君が待っていた。
カメラを三脚にセットして担ぐのは危険そうなので、レンズとカメラは肩から提げて三脚は手に持つ形で行く事にする。
よっぽどThang君に三脚を持ってもらおうかとも思ったが、やはり機材位自分で運ばないと・・・
 それに向かうのは昨日のポイント、あそこくらいまでなら何とか歩けるだろう。
そこでコシアオヤイロチョウに会えればあとはしばらく寝込む事になっても本望だ。

それじゃ出発。あたりはまだ薄暗い。そんな中今日もトレイルに分け入ってゆく。
意識して木の根っこに足がとられないようにしないとつま先が上げづらい。困った腰だ

そして昨日のポイントに到着。早速Thang君がブラインドを設置してくれた。

椅子に座ったらもうこっちのもん。あとはPittaが出てくるのを待つばかり。
でも昨日成果がなかったポイントなので果たしてどうなるか・・・

 まだブラインドの外は薄暗くて良く見えない。そんな中しばらく待っているとなにやら動くものがいるのに気付いた。
それを見てThang君に緊張が走る。これはもしかして・・・
こんな暗い状況だからボディーはもちろんD4。ISO6400でもシャッタースピード1/3という感じだが
ライブビューモードにして見てみるとモニターに浮かび上がったのは・・・
コシアオヤイロチョウ(Blue-rumped pitta)のメス!

少々地味ではあるが、昨日は声しか聞こえなかっただけに喜びもひとしおだ。
Thang君も大喜びしてくれている。今回2種目のPitta、本当に会えるとは思っていなかった!

しかし暗い。ちょっとでもブレないショットを目指し、ライブビューを駆使してシャッターを切リ続ける。
 コシアオヤイロチョウ、地味とはいえやっぱり腐ってもPittaだ。
背中は淡い色合いなものの、青と緑のグラデーションが中々美しい。

やがて何とか肉眼でも見えるくらいの明るさになってきた頃コルリのオスが登場。箸休めに丁度いい。

その間もコシアオヤイロチョウはそこらへんをうろうろし続けていた。
そんなメスを撮り続けていると、ファインダーにもう一羽のPittaらしき影が入ってきた。

んんっ!あの鮮やかな色!もしかして・・・とThang君に確認すると「Yes Male!」やっぱり!
レアで見るのはとても難しいといわれていたコシアオヤイロチョウのオスじゃないか!

 大分日が昇ってきたとはいえ、森の中は相変わらず暗くてISO3200で1/10、これしゃブレ量産間違いなしなので
シャッターを切リ続ける。後頭部の青がめちゃめちゃ鮮やかだ。地味目なお腹とのコントラストがこれまた綺麗〜

背中はこんな感じでコシアオと言うだけあって上尾筒のあたりに青みがある。

 しかしオスまで見れるなんてなんて幸運だろう!Thang君もここしばらく見られていなかったからすごくラッキーだって言っている。うれしいなあ。そのうちISO1000でも撮れる程度の明るさになってきたのでボディーをD810に変えてみた。
こっちのほうが色が濃く出る様で、その美しさがなおさら引き立つ。
心配していたブレの目立ちもそれほど気にならない。なによりシャッター音が静かなのは鳥撮りに向いている。

心行くまで撮ったところでオスはいなくなり、代わりにメスがやってきた。。

でもオスのあとのメスってのもいまいちテンション上がらないのでロクヨンにテレコンを入れクロップでドアップを
撮ってみたりした。Thang君も暇をもてあまし始めたのか僕の撮影した画像をスマホで撮ってFBに上げている。
贅沢な話だけれど時刻は9時、さすがに3時間も同じ鳥撮り続けていたら飽きてもくるよな。

それじゃ撮れ高十分ということで、この日の早朝撮りは終了。カザリショウビンにも行かないといけないしね。
というわけでブラインドを撤収。このままカザリに行くのかと思ったら一度食堂へ戻って朝ごはんにするそうだ。

朝ごはんだが僕はいつものごとくあまり食べないのでコーヒーをいただく事にした。Thang君に注文してもらい
出てきたのがこれ。いわゆるベトナムコーヒーというやつらしいがどうやって飲むんだろ?
と悩んだが、ドリップが終わったら上の金属の部分を外してガラス容器のほうを飲むそうだ。
お味のほうはめっちゃ濃厚、さらにガラス容器の下のほうにはめちゃくちゃ甘いコンデンスミルクがたまっていて
それを混ぜて飲むのだ。甘苦くてちょっと癖になりそう。目標を達成できたあとの一杯はビールじゃなくても美味しかった。

前へ目次次へ

鳥見旅行記トップへ

inserted by FC2 system