腰は持つか!?最後の朝撮り
CatTien最終日の朝だ。ベッドから起き上がろうとするとううううっ腰が・・・・
もうダメかも。昨日よりひどくなっている。そりゃ三脚担いで一日歩き回ってたら良くなる筈もないよな。
それでも何とか起き上がる。座っているよりいっそ立ち上がって背筋を伸ばしていたほうが楽みたいだ。
これなら何とかあとちょっと持ってくれるかな。

そろりそろりと出かける用意をして外に出ると、Thang君はもう待っていた。それじゃ行ってみようかね。
今日も昨日からすっと歩いているカザリがいた方面への道を行く。

やはり一歩進む度に腰に響くような痛みが来るのでThang君に「腰が痛いからゆっくり行っておくれ」とお願いしておく。
何とか帰って来るまで持ってくれよ。

さて、鳥のほうはどうだろう。今回も第一目標は昨日に引き続きアズキヒロハシ。果たして見れるかな。
本部を出てちょっと行った所で早速Thang君が立ち止まった。これ幸いにと三脚をおろして一休みすると、
レンズのフードにモンシロチョウくらいありそうな綺麗なセセリチョウが止まった。

一方Thang君はというと、林の奥の方を一生懸命チェックしている。

 何がいるのか聞くと、ヤマキヌバネドリの声が聞こえたそうだ。レコーダーを取り出してコールバックすることしばし。
Thang君が手招きする。その指差すほうを見ると・・・たしかにヤマキヌバネドリ(Orange-breasted trogon)だ。
でも木々の奥にいて撮影にはいまいち。しばらくその場で待ってみたが、
結局いい所には出てきてくれず証拠写真で終わってしまった。

次に現れたのはタケアオゲラ(Laced woodpecker)。こちらも高い木の上のほうに居たので空抜けでいまいち。

その後昨日カザリを撮った付近に到着。もしかして今朝もいるかも、と緊張しながら探してみたが今日はいないようだ。

しかしその先の橋の所では昨日に引き続きクロアカヒロハシが出迎えてくれた。まずはこの朝一番の収穫だ。

橋から先、昨日の午前中引き換えしたあたりでThang君は再び立ち止まり、木の上のほうをレーザーポインターで
示す。そこにいたのはオオモズサンショウクイ、(Large Woodshrike)何かの虫を食べている。

ファインダー越しに見ていたらその虫を落っことしかけて逆さ宙返りフライングキャッチ!

それを追ってレンズを振った時、腰にギクっと激しい痛みが走り、思わずウウッ!とうめき声がもれてしまう。
ひえ〜折れるかと思ったよ〜

Thang君も大丈夫?と心配してくれたが、しばらくじっとしていたら何とか復活。でも今のでさらに悪化したかな。
ここはそろそろ引き返したほうがいいんじゃないかと思ったが、今日はもっと先まで歩くようだ。

そこからしばらくは腰の痛みに気をとられてあまり鳥撮りに集中できなかったが、
それでも遠くの竹にクリチャゲラ(Rufous Woodpecker)

そしてハイビタイアオバト(Pompadour green pigeon)などポツポツと鳥は出てきた。

これはキゴシタイヨウチョウ(Crimson Sunbird)かな?尾羽が青いのに初めて気付いた。

そして見たかったアオムネハチクイ(Blue-bearded Bee-eater)が登場。
でも逆光な上、なんかいまいち色が綺麗じゃない。若かな?

一方目標のアズキヒロハシは一向に現れないまま、やがてあたりはサバンナのような乾燥した環境になってきた。

ずいぶん遠くまで来たもんだ。この先いったいどこまで行く気だよThang君。
下手したら僕はここで行き倒れちゃうかもしれないぞ。
と少々心配になり始めた時、再びクロアカヒロハシがいい所に出てきてくれた。

う〜ん、綺麗だ〜これでかなり元気も回復しさらに先に進むが、こんな乾燥した環境だと鳥の声も少ない感じだ。
ここで見れたのはオナガサイホウチョウ(Common tailorbird)

巣材らしきものを運ぶキビタイヒヨドリ(Stripe-throated bulbul)

あとは昨日も見かけたオオヒメコノハドリと言った所。

他にはあまり見るべきものもないのでさすがのThang君も諦めて引き返す事にしてくれたようだ。
でも後から他の皆さんのレポートを見るかぎりでは、ここはマクジャクのポイントだったのかも。

さあ、それじゃ最後の力を振り絞って休み休み帰るぞ〜 

 いままで鳥探しに集中していたけどThang君との探鳥もこれで最後、折角なので鳥探しは程ほどにして
世間話をしながら来た道を引き返していくとアオミミゴシキドリ(Blue-eared Barbet )が出てきてくれた。
やっぱりあんまりギラギラ探さないほうがいいのかな。

途中川岸に出る道があったので、岸辺に座って一休み。う〜腰いて〜〜
地面に座ってヒルでもいないかとちょっと心配だったが、Thang君によると今は乾季だから大丈夫だそうだ。
ちなみに雨季になると森の中はヒルだらけになるけど、その時期はこの森も水浸しになるため、
このCatTien自体がクローズになるとのこと。

 雨季の間はThang君もガイドの仕事が少なくなるので、そんな時はハンモックで寝泊りしながら森の中で
何日も過ごすことがあるそうだ。雨が降ったらどうするの?と聞くとビニールをかぶって凌ぐんだって。
うへ〜ワイルド!なんだかランボーみたいだな、僕にはとってもそんな真似できないよ。

ちなみにこの川、カワセミ系ではコウハシショウビンとナンヨウショウビンが時たまにいる位だそうだ。

 一休みで腰の痛みもちょっと落ち着いて来たので再びメインロードに戻り歩き出すと、
リスが木から木へと飛び移っていくのが見えた。

ここら辺では時期にもよるがBlue−winged Pittaが木の上に止まって囀る事があるらしい。
ヤイロチョウって地面を歩き回ってるイメージだったけど、枝に止まるときもあるんだな。

そんなこんなで何とか橋のところまで戻って来れた。本部まではあとちょっと、がんばろう。
その先でひそかに期待していたカザリはこの時もいなかったので、やっぱり昨日はたまたまだったのかな?
もう少しで本部と言う所で遥か彼方の林の奥の木に小鳥を発見。
なんとなくファインダーに入れてみたらスミレテリカッコウ(violet cuckoo)だった。

そしてやっとの事で本部に到着。あ〜良かった、生きて帰ってこれたよ〜。それにもう歩かなくていいんだ〜。

ほっとして見上げた空にはハチクマが飛んでいた。

 それではこのまま食堂へ行って昼ごはん、と思っていたら、
昨日見れなかったカンムリカッコウ(Chestnut-winged Cuckoo)が飛んで行くではないか!
最後の力を振り絞りThang君と一緒に着地したあたりを探すと・・・いた〜!

渋い色合いだが綺麗な鳥だ。これも見てみたかったんだ。

これでCatTienでの鳥撮りは終了となった。

アズキヒロハシ以外の目標はほぼクリア。前半が濃すぎただけに後半ちょっとスカッた感が無きにしも非ずだか、
Pitta達やカザリショウビンを思い出すと思わすニンマリしてしまう結果だったと思う。

それでは昼ごはんだ。今日はこれからホーチミン、さらにはダナン、ホイアンまでの大移動が待っているから
昼は軽くしておこうと思い、Thang君に今日は焼きそばにしておくよと言うと、
大皿盛り焼きそば、それになぜかご飯と野菜炒めと豚バラの角煮まで出てきてしまった。

全然軽くないけど焼きそばは頼んだ以上食べないわけに行かないし、
角煮もすごく美味しそうなので、結局死ぬほど食べてしまった。ふ〜苦しい〜

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