翌朝、寝ぼけて腕時計を見ると朝5時半になっている。!!もう集合時間じゃないか! やべ〜寝過ごした〜!慌てて起き出すがなんだか5時半にしてはあたりがしんとしている???
不審に思いスマホで時間をチェックするとまだ3時半じゃないか!今回腕時計を電波ソーラーのものに変えたので、
きっと日本の電波を拾って日本時間に勝手に直しちゃったのだろう。焦ったよ〜
すっかり目が覚めてしまったのでバナナと水で朝ごはんを済ませスーツケースに荷物を片付けたりしていたら
あっという間に時間は過ぎ待ち合わせの時刻になっていた。早めに起きておいてよかったかも。
さあ、KKC実質2日目。鳥撮りができるのは今日の午後までだ。がんばろう。
寝室から出てみるとリビングの壁に綺麗な模様の蛾が止まっていた。
そして予定通り5時半に宿をチェックアウト。
スーツケースを車に詰め込むとツノヤイロチョウのハイドへと急ぐ。
10分ほどでハイドの入り口に着くが。まだ誰の車も止まっていない。作戦通り一番乗りのようだ。
きれいな朝焼けを見ながら機材をセット。
トレイルに入りジャングルの中をしばらく歩くとそのハイドが見えてきた。
ここは随分規模が大きいようで15人は余裕では入れそうな感じだ。
Paan君の指示で一番良いと思われる辺りにカメラをセットしてファインダーを覗く。
この崖のどこかに巣があるらしいがさてどこだろう?
Paan君はどこだかわかったようで僕のカメラのファインダーに入れてくれた。
おおっ、ツノヤイロチョウなんだか巣穴から顔を出しているじゃないか。
まだ寝起きなのだろうか、なんだかボーっとしている感じだ。ちなみにこれは眼過線が茶色いからメス。
Paan君のお勧めのサンヨンをセットしてしばらく様子を見ていると、カサコソと下草が動き何かが近寄ってきた。
そちらを気にしていてふと巣を見るとツノヤイロチョウが止まっているじゃないか!こっちはオスだ。
はじめてみるツノヤイロチョウ、ヤイロチョウって言う割には地味だけれど 黒い眼過線と白い眉羽のコントラストが中々綺麗だ。
このポーズでは判りにくいけれど、この白い眉羽が耳のように後方に伸びているのでツノヤイロチョウというそうだ。
ここから顔だけ振り返ると耳羽が良くわかるみたいだが、 振り向いた瞬間に飛んでいってしまうのでカメラに収めるのは難しそうだ。
雛に餌をあげ終えるとまた餌を取りに飛んで行ったが、しばらくすると餌を咥え地面を歩いてきた。
そして巣に飛び乗る。来る時は歩きで帰りは飛んでってのがパターンのようだ。給餌の間隔は20分ごとくらい。
巣を撮るとなるとお勧めサンヨンだとちょっと短い感じだったので三脚にはロクヨンをセットし、
もう一台のD500にはサンヨンをつけて手持ちにして二刀流で挑む事にした。
それでもずっとピョンピョン跳ねているツノヤイロの止まった一瞬をファインダーに入れるのは大変だ。
やがてハイドには10人くらいの別グループがやってきた。台湾のグループのようだ。
そしてそのあと欧米人の濃そうなカップルも来てハイドは満杯になってしまった。早く来ておいて正解だったかな。
しかしなんでこんな巣を囲むようにこんな大規模なハイドができてるんだろう。
ツノヤイロチョウもよく営巣放棄しないよな。タイの鳥は大らかなんだろうか。
ヤイロチョウは何度も巣へと餌を運び続けている。 昨日のミナミヤイロといい親鳥はひたすら餌をとっては給餌の繰り返しだ。鳥の世界も大変だよなあ。
巣の中ではメスが雛を暖め続けている。雛はまだ目も開かないくらい小さいみたいだ。
観察を始めて4時間以上経ったろうか、いい加減飽きてきた頃オスと雌が入れ替わってメスが外に登場。
オスに比べるとまた一段と地味な感じだが、耳羽がちょっと浮いて見える。
最初は餌を運んでいたメスだが、インテリアも気になるようで巣材を運び出した。
巣の周りは枯れ枝のようなので大雑把に作ってあるが、中の巣本体はこの細い草を綺麗に丸めて出来ている。
きっとこだわりがあるのだろう。
ある程度巣材が集まるとオスと再び交代。メスはやはり家の中を守るらしい。
そのうち他のお客がいなくなり、再びハイドは僕とPaan君の貸切となった。 するとオスの動きが大胆になって来てすぐそばまで来てくれるようになった。 Paan君によると、ハイドのこっちに居るとはいえ人が多いとツノヤイロも警戒するんだそうだ。
画面からはみ出しそうな位そばまでやって来るのでかなり焦る。
その後も餌を採ったあと巣に向かう時はハイドのすぐ近くを通る事が多くなり、
カメラを縦にして何とか画面に納める事もしばし。こういう時はフルサイズが欲しくなる。
昨日のミナミヤイロはウ○コをしきりと運んでいたが、この頃になってやっとツノヤイロもトイレタイムになったようだ。
雛がまだ小さいからそんなに頻繁にウン○は出ないのかな?それとも1ウ○コがでかいのか・・・
さらにオスが巣に飛びつくたびにシャッターチャンスを狙い続け、 耳羽がくっきり判る振り返りポーズも何とか撮影することもできた。
これでもうツノヤイロチョウはお腹一杯だな。
気がつくともう昼近く。6時間ほど粘っていたようだ。ずいぶん頑張ったなあ。 それじゃお昼ご飯を食べに行こう。
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