幸いトッケー攻撃を受けたのは目覚めた後だった。外に出てみると東の空が明るくなってきていた。
いいお天気になりそうだ。
部屋の前のプールはこんな感じ。小ぢんまりとした良い宿だな。
支度を済ませちょっと早めに荷物を持ってレストランに行くとPaan君が朝ごはんを食べていた。
僕の姿を見て、普通の鳥しかいないけどそこらへんをちょっと見てくれば、というのでお言葉に甘えて散歩してみる。
宿の入り口はこんな感じ。周りは畑とちょっとした裏山がある程度の環境だった。
ゲートを出て歩いていくと大きな木の中を動き回るヒメコノハドリ発見。新兵器D500とサンヨンPFで撮ってみる。
軽いし連射できるし写りもなかなか良いんじゃないかな。
道を挟んで反対側の木ではシキチョウが囀っていた。
畑の横のブッシュから有刺鉄線に飛び乗ったのはアミハラ。
確かに普通種ばっかりだけど日本にはいない鳥ばかりだからそれなりにドキドキはする。
そんな感じで身近な鳥撮りを楽しんでいると、宿のほうでPaanくんが手招きしながら叫んでいる声が聞こえてきた。
戻って来いって言ってるのかな?散歩に行けって言ったり戻れって言ったりよくわからん。まあ戻れって言ってるんだから戻るとするか、と宿のほうに歩き始めるとPaanくんは車に乗ってこっちに猛スピードでやってきた。
何をそんなに慌ててるんだろうと訝りつつもこちらも慌てて車に乗ると「ルリヤイロチョウを撮るベストの時間って
もんがあるんだから!」とたいそうな剣幕だ。そりゃすんませんでしたねえ。それじゃ急いでいきましょう!
宿のお支払いは?と聞くともう済ませくれたそうだ。一泊夕食とビールで2000Btほどだった。
と、ここでなにやらポケットに硬いものが入ってるのに気がついた。やべっ、部屋の鍵だ!
恐る恐るPaanくんに、鍵を見せるとがっくりしながらも大急ぎで宿に戻ってくれた。
それじゃ仕切りなおしましょうかね。あらためてカオヤイ国立公園へ出発だ!
メインロードに出て車を飛ばしていくと前に泊まったホテルがあった。こんなに公園に近かったのか。
そして隣には日本にあっても全然見劣りしないようなきれいなサイクルショップができていた。
そういえばさっきからローディーの姿がよく目立つ。今のカオヤイは自転車乗りの聖地なんだろうか?
やがて見覚えのある公園ゲートが見えてきた。ここで入場料を払い公園内に入る。
公園本部へとつながる坂道をPaanくんは巧みなハンドルさばきでグングン登っていく。
やがて視界が一気に開け、高原の風景が広がった。
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