大雪山で撮りまくり

 こうして大満足の中大雪山賓館出の鳥撮りは終了。チェックアウトの10:00に車で受付に行って鍵を返す。

 ここで問題が頭をよぎる。これからうちらは鳥撮りの後、台中駅に帰らなくてはならないわけだが、どうやって台湾語のナビを操り目的地をセットしたら良いのだろうか・・・来た道だからある程度は分かっているが、当てにならないooglemapにすべてをゆだねるのは危険だしなあ・・・

 ここは台湾の人の親切に頼っちゃおうか!と思い、受付で「誰か英語しゃべれる人はいませんか?」と聞くと若いお兄ちゃんが「少しだけなら」と名乗り出てくれた。こっちも少しだけだから大丈夫(^^)

 ナビを台中高鐵駅にセットしてくれないかな?とお願いすると、快く車の所まで来てくれて四苦八苦しながら台中高鐵構内セブンイレブンを目的地にしてくれた。ありがとう〜これで何とか帰れるよ。やっぱ台湾の人親切だ〜

 お兄ちゃんにお礼を言って分かれるといざ出発。目指すのは林道の終点だ。

 まず今朝リスが一杯いたポイントへ向かったが、その途中展望台があったので車を止めて景色を眺める。
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 ずいぶん遠くまで山並みが続いているが、昨日はあの向こうから昇ってきたのかな、
そしてこの後はあの向こうまで帰るのだろうか?なんかすごく遠いんだけど・・・

山側の斜面の枯れ木に何か鳥が止まっているのに気付き、手持ちロクヨンで狙ってみるとホシガラスだった。
ここは標高が高いから高山の鳥も住んでいるようだ。まともに撮ったのは初めてかも。
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 一種追加していい気分で展望台を後にして今朝のポイントに行くと、さっきとは違うカップルのバーダーが待機中。男性のほうはビデオ装備のようなので邪魔をしちゃいけないと重い、ちょっと上のほうに車を止めて降りてみた。すると路肩にアリサンヒタキが降りている。綺麗だなあ。三脚を出すのが面倒くさかったのでロクヨン手持ちで狙ってみるがこれだけ明るければ膝打ちで問題なく狙えるようだ。新型すごい!
b0166975_22344816.jpgしかしこいつはすいぶん色の濃い個体だな。お腹がいい色に色づいている。
今回遭遇した中で一番綺麗なオスじゃないだろうか。
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これでアリサンヒタキについてはもう大満足。しかし次から次へといいシチュエーションが現れるな。
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ミカドキジについてはもう諦めているので(あんまり大きな鳥は萌えないのだ)この場を後に先に進む。

そして林道の終点らしき所に到着。そこは思っていたのとは違い
かなり整備された公園のようになっていてビジターセンターもあるようだ。
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 そして駐車場の先の階段を登ると、そこには日本と変わらない大砲がずらっと並ぶ風景が広がっていた。台湾のバーダーも気合入っているなあ・・・とりあえず皆さんに「ニーハオ」と言いながら歩いていくと英語を解するおじいさんに遭遇。コミュニケーションが取れるって嬉しいなあ(^^)機材はむむっ、ソニーのゴーヨンだ。初めて見るかも・・・

おじいさんに何が撮れるのか聞くと、Bluetailと言っていたので多分ルリビタキ、あとはアリサンヒタキがくるようだ。
餌をまいているからここで待っていなさい。と言うのでお話をしながら待たせてもらう。

おじいさんも僕と同じ片言英語同士なので話はかなり良く伝わる。彼によると去年やんばるに行ったぞうだ。
台湾から沖縄ならすぐそこだもんね。沖縄にはアリサンヒタキみたいだけれどもっと胸がオレンジで綺麗なのがいるよね、と言うのだが、リュウキュウキビタキのことかな?ヤンバルクイナは見れなかったそうだ。

そのうち餌をまいたと思しき切り株にこんなヒタキがやってきた。
アリサンヒタキのメスかな?でも図鑑だともうちょっと喉と胸の境が不明瞭な気がするのだが。

もしかしたらキクチビタキかな?だとしたら1種追加でうれしいんだけれど。
b0166975_22351232.jpgそしておなじみルリビタキもやってきた。しかもちゃんとしたオスだ。サービス良いねえ。
わき腹の黄色が薄いのは個体差なのか、地域差なのかb0166975_22351752.jpgそして最後にアリサンヒタキも登場。
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おじいさんの言っていた3種も撮れたし時刻ももうお昼だ。レンタカーは15:00に返却予定なのでそろそろ帰路に付かないと。と思いおじいさんにお礼を言いに行くと「まだ来るからもうちょっと撮っていけばいいのに」と言ってくれたが事情を説明すると、「それじゃまたどこかで。」と笑顔で見送ってくれた。周りのバーダーも手を振ってくれる。みんな優しいなあ。、こういう人達ならどんどん日本にも鳥撮りに来てもらいたいな。

暖かい気持ちで車にもどると台中に向かって出発だ!

帰りも運転はひーこさん。これなら僕の分の免許はいらなかったな。

右側通行にも大分慣れ、下りということも手伝っていいペースで走り続け、あっという間に公園ゲートに到着。こんなに近かったけねえ?ここもukiukivideoさん情報によるといいポイントのようなので車を止めてみると山桜が満開で、
ここでもカンムリチメドリが群がっていた。サンヨンPFの付いたD810で撮影開始。
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警戒心もあまりないようでレンズもこれで十分だ。
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しかしこんなに思う存分シャッターを切れたのはいつ以来だろう。ホント幸せだ〜b0166975_23303392.jpg
 そこへ地元のバーダーらしいおじさん2人組がやってきた。「ニーハオ」と挨拶すると例のごとく台湾語で話しかけてきてくれる。
かろうじて「台中?台北?」と言うのが聞き取れたので、どこからきたのか聞かれてるのかな、と思い「トウキョウ」というと、
へ〜!とびっくりしていた。相変わらす言葉は分からないけれど、ちょっと意思の疎通が出来たのはうれしい。

しばらくしてカンムリチメドリが飛んでいってしまったので「あ〜あ」と肩をすくめるとそこは通じたみたい。
あとカメラについては世界共通なのかな。一人はEF400mm5.6、もう一人はシグマの600mmズームを持っていたので、
うちのサンヨンPFを持ってもらい軽いでしょ?などとなんとなく話が通じている感じだ。

そうこうしていると山桜に大きめの鳥がやってきた。おおっ、これは初見のミミジロチメドリじゃないか!これまた綺麗。
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 ひーこがさっきビジターセンターでもらってきたパンフレットによるとミミジロチメドリはちょっと標高の低い所に生息するようだ。だから大雪山賓館あたりにはいなかったんだな。そういえばあんなにうじゃうじゃいたキンバネホイビイも見当たらない。あれは標高が高い所の鳥だったんだ。そう思うともうちょっと有難がってもよかったかなって気持ちになる。
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いいポジションを探し右往左往していると、おじさんたちが抜けてる場所を探して手招きしてくれる。いい人たちだ。
おかげでミミジロチメドリも納得のいくまで撮影ができた。おじさんたちありがとう!b0166975_22354067.jpg
ミミジロチメドリが去った後、そろそろ帰ろうかとカメラを片付けているとおじさんが何かを伝えようとしてきた。
なんだろうと思って話を聞いていたがよくわからない。するとおじさん何かに気付き、ポケットから紙と鉛筆を取り出し
46kと書き出した。おお〜わかったよ、それはさっきまでいた林道終点のキロポストのことだね!
きっとそこに行けば色々撮れるよ、と教えてくれようとしたのだろう。
そこでさっき撮った画像を見せると、ああ、もう行ったのかって感じでうんうんと頷いていた

そこで今度は僕が紙に「雉」と書くと、パッと顔を輝かせ雉(多分サンケイ)が見れるキロポスト番号を書いてくれた。

 なんだか数字だけで会話できるんだね、とひーこが面白がっていたが、これもukiukivideoさんのバイブルを読み込んでおいたおかげだな。それじゃサンケイのポイントに向かうとしよう。車に乗り込むと「シェーシェー サイチェン」と手を振っておじさんたちは山の上のほうへ、僕らは下のほうへと分かれ走り出す。

 ゲートを抜けてしばらく下るといわゆる賞鳥台というのがある。いい時期にはここの木に赤い実がなり、それにチャバラオオルリが沢山やってくるらしい。サンケイポイントはこのちょっと下なのだが、広い駐車場があったのでここに車を停めることにした。

 サンヨンだけ持って車から降りると、賞鳥台の脇から斜面の下のほうを熱心に眺めている夫婦がいたので近くに行ってみる。すると手が届くほどの距離でサンケイのオスが餌を啄ばんでいるじゃないか!b0166975_22355029.jpg なんともあっさり遭遇してしまったがすごい綺麗だなあ。ひーこもスマホで撮りまくっていたがやっぱりデジカメのほうが良いんじゃない?一台あげようか?と言うものの、そこまでして撮る気はないようだ。

 さあ、これでとりあえず大雪山で狙っていた鳥は8割がたクリアできた。
最後にコンヒタキがいるかもしれないポイントに寄って見たら、
コンヒタキはいなかったけれどまだ撮れていなかったヤブドリに会えたので十分満足。
b0166975_23304430.jpgこれで大雪山の鳥撮りはすべて終了だ。気がつけば時刻はもう13:00過ぎ、急いで帰らなくては。

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